ペットロス症候群に陥ってしまう人に共通点
ペットロス症候群に陥ってしまう人に共通していることがあります。
それは何年も大切に育ててきたペットが亡くなってしまい、寂しさに耐えられないという事によって日常生活に穴が空いたような生活になってしまう事です。
これは大きなストレスとなってしまうので、うつ病などの精神疾患、心筋梗塞や脳梗塞を発症してしまう要因になります。
もちろん日常生活を正常に送れない状態になるので、死に至ってしまう事もあるので注意が必要なのです。
ではペットロス症候群に陥らない為には、どのようにペットと接し、日常生活を送ればいいのでしょうか?
ペットの寿命は短い
よく家庭で飼育されているペットの平均寿命はどれ位なのかをご存知ですか?
犬やウサギ、インコ、ハムスター、猫などペットによっても多種多様です。
大型犬は12年前後
小型犬は15年前後
ウサギは7年前後
ハムスターは3年前後
猫は13年前後
インコは5~10年前後
人間の平均寿命である80年と比較すれば、ペットの寿命は物凄く短いのです。
日常生活を送っている間にも、「お別れの時」が来るのは想像できるはずです。
実際にペットを飼われた方はわかると思いますが、一緒に過ごした5年や10年はすぐ過ぎ去ってしまいます。
人生を共に歩んできたペットであっても、いつかは先に「お別れ」しないといけない事を意識しておく事はペットロス症候群にならない為にも必要です。
平均寿命を知っていれば歳を重ねるにつれ、ある程度の覚悟ができる場合もありますが、平均寿命まで生きるペットもいれば、事故や病気などで早く亡くなるペットもいます。
お別れを考えると胸が痛くなりますが、ある程度の覚悟を持っておくのも飼い主の責任だと思います。
人間と同じ扱いにしない
ペットはペット 飼い主は飼い主
家族の一員として日々の生活を送っているとどうしても話しかけたり悩みごとを愚痴ったりします。
そんな飼い主を可愛らしい仕草や表情でペットは飼い主の話を聞いてくれ、これが非常に飼い主を癒す効果があり、ペット愛がどんどん大きくなります。
「ペットも家族の一員」という言葉を耳にする事があります。
無言でいながらも飼い主の気分を落ち付けたり、気分転換してくれる頼もしい一員ですから「家族」と言われるのも理解できます。
しかし「家族」の域に入ってくる状態であればペットロス症候群に陥りやすくなる危険性が高まります。
「ペットの方が話を聞いてくれるし、裏切らない、信用できる」と言う飼い主もいますが、かなりペットロス症候群になる可能性が高く、危険信号が点灯しています。
可愛い服や帽子を着せて写真を撮ったり、洋服を着せて散歩している飼い主もいますが、当たり前の事を忘れている場合があります。
「ペットは人間ではない」のです。
当たり前の事ですが、実はわかっていない飼い主が案外多いという事実もあります。
ペット以外の時間、趣味を持つ
ペットとの時間が長い理由としては、ペットハウスを掃除したり、遊んだり、犬の場合は散歩したり、ご飯をあげ、場合によってはお風呂に入れてあげる飼い主もいます。
このように気付かない所でも接点が多いのが事実です。
この時間がなくなるので、ペットと過ごしていた時間が「心の穴」としてポッカリ空いてしまうのです。
ただペットロス症候群になる人となりにくい人の特徴は、立ち直り方で大きく変わってきます。
普段家事や育児に追われている人であれば、悲しみに浸っている余裕はない時もあります。
仕事をしていれば、仕事中はペットの事を忘れて仕事に集中したり外食や飲みに行くことで気を紛らわす事ができます。
このように
「他の事に集中する時間」があれば時間の経過と共にペットの死を受け入れ、
気持ちの整理がついてくるもので、これが「良き思い出」として整理されていきます。
でも自由な時間が多い人は注意が必要です。
自分の時間の大半をペットと過ごしていた場合は、そのスキマを埋めていく事が必要です。
その為にも趣味があると
ペットとの時間 → 趣味の時間
へ置き換えていけます。
こうすることで、時間の経過と共に気持ちの整理がついてくるのです
知人や友人に会ってみてペットの話をする事も、自分の中に溜まっている悲しみを吐き出すことで楽になることができます。
多頭飼いでペットロス症候群のリスク分散
今飼っているペットが年を取ってくると、ペットの寿命と向き合わなくてはなりません。
受け入れたくない現実かもしれませんが、「ペットロス症候群になってしまうから何かしなくては」と分かっていれば、もう一匹ペットを飼う事も予防策になります。
これを多頭飼いと言い、二匹以上のペットを同時に飼う事です。
中には
「ペットは物じゃない。保険みたいで嫌だ」
と思われる飼い主もいるとおもいますが、飼い主がペットロス症候群になってしまえば元も子もないです。
犬の場合ですと、先に飼われているペットに先住権が発生します。
いわば上下関係みたいなものです。
これを飼い主が責任を持って管理する必要があり、先に飼っている高齢のペットを優先させて物事を進めていく事が大切なのです。
これは後から飼ったペットに
「自分は偉い犬ではないんだ」と認識させる為です。
やり方は簡単で、
何事も先に飼っているペットを優先すればいいです。
ご飯も先にあげ、体も先に洗ってあげる。
これだけで大丈夫ですよ。
ペット遺品整理
意外と盲点なのですが、ペットが使っていた物や写真など整理する事です。
整理する気力がなければ、一度見えない所にまとめてしまうのです。
ペットの使っていたケージが見えないほうが、ペットのいないケージを見るより気持ちが楽になりませんか?
思い出の物を見る事でフラッシュバックする思い出に感情が押しつぶされてしまうと日常生活まで悪影響を及ぼしてしまいます。
そして気持ちが落ち着き始めた頃、本当に大事にしておきたい思い出の物を残していく事ができるのです。
ペットロス依存症の危険度チェック 7項目
1 ペットを溺愛、依存している
家族の一員として日ごろから接している人は危険度が高いです。
「ペットが全て」という溺愛、依存状態ではペットが居なくなった場合は「家族」が居なくなった状態に陥ります。
計り知れない喪失感がつきまといますので注意が必要です。
2 ペットと頻繁に会話している
家に帰って「ただいま」といって嬉しそうに飛びついてきたり、しっぽを振って待ってくれるペットに話したり、ご飯をあげたり身の回りの面倒を見ていく事でペットの存在が非常に大きい物になります。
また頻繁に会話をする事に慣れると「話し相手」がぽっかり居なくなった現実を受け入れられないという事になります。
3 一匹のみ飼っている
これを単頭飼いといい、1匹に集中してしまう環境にいる場合は注意が必要です。
2匹以上の多頭飼いをしていれば、悲しみを共存できる仲間もいますし、時間の経過とともに気持ちの整理もできますが単頭飼いは回復まで時間がものすごくかかる傾向があります。
4 ペット中心の生活をしている
自分自身よりペットを優先して時間を割いている人に当てはまります。
これだけペットと一緒に過ごした時間が長いと、ペットが居なくなった時に「どのような日常生活を送ればいいのか」というようにペットの居なかった生活にすら戻れなくなってしまうケースがあります。
自分自身がペット以外の何かに没頭できる趣味や出来事を普段から切り分けて意識する事が対策になります。
5 突然の死や別れに納得がいかない状態
突然の死による別れは飼い主も心の準備ができていません。
様々な思い出や感情を引きずってしまう傾向が強いです。
また最後の時での別れ方に納得できない場合も「これで良かったのだろうか」と納得できない状態が長く続くので回復まで時間がかかってしまう傾向があります。
6 感情が出せない人
ペットの死によって感情が不安定になったり、誰かに話したくなる事があります。
これを自分の中に留めておくことはストレスを余計に増長してしまう可能性があります。
意外にも誰かに「私の飼っていたペットだけど・・・。」と少しでも話してみることで中に溜まったものを言葉に出してみるといいです。
意外と心の整理につながったり、納得いく着地点が見えてくる事があります。
7 自分を責めてしまう人
「あの時、こうしておけば良かった」
とか
「こんな飼い方で良かったのだろうか?」
など自分の行動や行いに対していつまでも咎めたり疑問をもっている人も良くないです。
ずっと気持ちを引きずっていくと飼われていたペットも嫌な気持ちになりますし、後悔しても何も始まらないので、どこかで割り切っていくことが大切です。
7つのチェック項目を読んでみて当てはまる項目はいくつありましたか?
多ければ多いほど、ペットロス症候群になる可能性が高いと言われています。
まとめ
愛するペットと長く過ごした時間はかけ替えの無い財産であると思います。
誰にでも寿命がある以上、早かれ遅かれ別れの時がやって来ます。
これは飼い主として意識しておく事でペットロス症候群になりにくくなり、重要です。
もちろんペットと過ごした日々がなくなるのは寂しく、辛い出来事です。
逆に思い出として飼い主の心の中でこれからも生き続けていく事だと思います。
元気でいてくれる飼い主を亡くなったペットも「飼い主さん、飼ってくれてありがとう」と感じてくれる生活になることがお互いにとって最善のステップになるのではないでしょうか?
ペットロス症候群に陥らず多少なりとも予防できる事なので、普段からペットに対する接し方を客観的に見てみるといいかもしれません。