人によって薬用養命酒の味と香りは異なる・その違いとは?

話題や豆知識をつぶやく

一言で表現するのはとても難しいですが、薬用養命酒の味と香りはとても複雑です。

人によって薬用養命酒を飲んだ時に感じる「味」と「香り」が違うのは、味が複雑だからです。
好き嫌いがハッキリ分かれるのがあの有名な薬用養命酒。

そんな薬用養命酒には14種類の生薬が含まれており、生薬それぞれの独特な味と香りが混じり合っているのも納得です。

この記事では、どのような薬用が入っているのかを解説していきます。

スポンサーリンク

薬用養命酒の味と香り

薬用養命酒の味と香りを製造元の養命酒製造株式会社では次のように紹介。

「やさしい甘みで、シナモン系の香味があります」
甘味は本みりんとブドウ糖に由来するものです。
香りは14種類の生薬由来の香味です。
イソジンと咳止めシロップを混ぜたような味
幼い頃に飲んだ、シロップタイプの風邪薬のような味
アルコールが苦手なので、アルコールの香りが気になる
イタリアのサルデーニアで製造されるリキュールの「ミルト」に似た味
ニッキ飴を少し甘くしたような味

薬用養命酒14種類の生薬の味と香り

薬用養命酒は14種類の生薬が溶け込む滋養強壮の薬種です。

ではその14種類の生薬を順にご紹介していきます。

インヨウカク

インヨウカクとは、船の錨(いかり)に似た可愛らしい花を咲かせる植物イカリソウの葉と茎を刈り取り日陰で乾燥させたものがインヨウカク。

香りは僅かで、味は僅かに苦い。

主な成分は、フラボノイド配糖体、リグナン、タンニン、脂肪酸など。

インヨウカクには、強壮・強精効果があります。
男性の性的不能・女性の不妊・高齢者の衰弱・腰や膝の衰えなどに用いられます。

ウコン

ウコンとは、ショウガ科植物ウコンの根茎をそのまま又はコルク層を取り除いたものを、通例、湯通ししたもの。

特異な香りがし、味は僅かに苦く刺激性。

主な成分は、精油、ポリフェノール類など。

ウコンには、胃液の分泌を高めたり、血液凝固の防止・鎮痛鎮静・コレステロール値の抑制・がん抑制・抗酸化・アルツハイマー予防などの効能があります。

ケイヒ(桂皮)

ケイヒとは、クスノキ科のトンキンニッケイやその他同属植物の周皮をはがし、コルク層を除き乾燥させたもの。

シナモンのような香りがあり、味は甘く、辛い。

主な成分は、精油、タンニン、芳香族化合物配糖体、ジテルベノイドなど。

ケイヒは、冷え症・関節痛・腹痛・下痢・月経痛などの痛みに対する効果が期待できます。

コウカ(紅花)

コウカとは、キク科の植物ベニバナの管状花のことで、ときに圧搾して板状にしたもの。

特異な香りがし、味は僅かに苦い。

主な生成分は、紅色色素、黄色色素。

コウカは、婦人用薬として、活血・通経・駆お血・止血の効果が期待できます。
月経痛・月経異常・冷え症・更年期障害・打撲傷などに使用されます。

ジオウ(地黄)

ジオウとは、ゴマノハグサ科地黄属の植物の根茎のこと。

特異な香りがあり、味は初め甘く、後に僅かに苦い。

主な成分は、イリノイド配糖体、糖類、アミノ酸など。

ジオウは増血作用・血行障害・ホルモン分泌障害に効果があります。

シャクヤク(芍薬)

シャクヤクとは、ボタン科の植物シャクヤクの根を乾燥させたもの。

特異な香りがあり、味は初め僅かに甘く、後に渋い。

主な成分は、モノテルベノイド類、ガロタンニンなど。

シャクヤクは益気・補血薬(婦人向けの強壮薬)として、月経不順・生理痛・冷え症・不妊症・帯下などに使用されます。

チョウジ(丁子)

チョウジとは、フトモモ科の植物チョウジのつぼみの花柄を除去し、日干し又は火力乾燥させたもの。

強い特異な香りがあり、舌を焼くような刺激がある。

主な成分は、フェニルプロパノイド、セスキテルペノイド、クロモン配糖体、タンニン、アルカロイド、フラボノイドなど

チョウジには、胃腸の消化機能を促進したり、体を温める作用があります。
消化不良・嘔吐・下痢・腹部の冷痛への効果が期待されます。

トチュウ(杜仲)

トチュウとは、トチュウ科の植物(樹木)の樹皮を乾燥させたもの。

香り、味は僅か。

主な成分は、リグナン、モノテルベン、イリドイドなど。

トチュウには強壮・鎮痛作用があります。
漢方では肘関節の障害・血圧降下を改善する目的で、薬方に配合されます。

ニクジュヨウ

ニクジュヨウとは、ハマウツボ科の寄生植物ホンオニクをの根及び根茎を乾燥させたもの。

甘い香りがし、味は僅かに甘い。

主な成分は、フェニルエタノイド配糖体など。

ニクジュヨウには強壮・強精作用があります。
性的不能や不妊症・弱った足腰の改善などの効果が期待できます。

ニンジン(人参)

ニンジンとは、ウコギ科の植物オタネニンジン(チョウセンニンジン)の根を、乾燥させたもの。

特異な香りがし、味は僅かに甘く、やや苦い。

主な成分は、サポニン、アセチレン誘導体、セスキテルペン、リグナン、非タンパク性アミノ酸など。

ニンジンには胃腸の衰弱による新陳代謝機能の減退を振興させる作用があります。
胸部のつかえ・食欲不振・腹痛・糖尿・疲労の改善をする薬方に配合されます。

ボウフウ(防風)

ボウフウとは、セリ科の植物トウスケボウフウの根および根茎を乾燥させたもの。

弱い香りがあり、味は僅かに甘い。

主な成分は、クマリン誘導体、クロモン誘導体、精油、ポリアセチレン化合物。

ボウフウには、発汗・解熱・鎮痛作用があります。
感冒・頭痛・身体疼痛を改善する薬方に用いられます。

ヤクモソウ(益母草)

ヤクモソウとは、シソ科の植物メハジキの地上部位を日干し乾燥させたもの。

僅かな香りがし、味は僅かに苦い。

主な成分は、フラボノイド、アルカノイド、脂肪酸。

ヤクモソウには通経・収れん作用があります。
婦人産後の止血・補精の目的で薬方に配合されます。

ウショウ(烏樟)

ウショウとは、クスノキ科の植物クロモジの幹と枝を乾燥させたもの。

良い香りがし、味はスッキリとしている。

主な成分は、精油成分。

ウショウには、神経を鎮める作用や、咳を鎮める、痰を除く、一時的に血圧を下げる作用があります。

ハンピ(反鼻)

ハンピとは、マムシから取れる生薬で、養命酒に含まれる唯一の動物由来の生薬。

香りはほとんど無く、味は甘い。

主な成分は、脂肪酸、タウリン、アミノ酸、ビタミン類。

ハンピには強壮・強精の作用があります。

まとめ

薬用養命酒には「13種類の植物由来の生薬」と「1種類の動物由来の生薬」が溶け込んでいます。

中には「ウショウ」のようにスッキリとした味わいのものもあれば「チョウジ」のように舌を焼くような刺激の強い味のものも。

それら14種類の生薬が溶け込んでいるので、人によっては苦手な味が強調されて感じられ、一方では自分の好みの味が強調されて感じられる人がいます。

香りは各生薬とも独特で、14種類の香りが混ざり合うので当然ながら複雑な香りになります。
薬用養命酒に含まれる生薬「ケイヒ」はシナモンのような良い香り、「ウショウ」は香水や石鹸に使われるような良い香りなど千差万別です。
第2種医薬品の薬用養命酒のアルコール分はなんと14%含まれています。
アルコール分14%は日本酒やワインとほぼ同じ。

もちろん未成年者は「薬用養命酒」は服用出来ません。

「薬用養命酒」はアルコールを14%含みますので、服用後は車の運転は出来ません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました